立花家史料館 Tachibana Museum

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能面と能衣裳

能面 痩男

能面 痩男

のうめん やせおとこ

江戸時代初期

地獄の呵責に苦しむ幽鬼をあらわした怨霊面。頬はこけ眼窩は落ち窪み、哀れな罪人のやつれた相貌を見事にあらわしている。白味の強い肌色彩色で、口元は上の歯のみを見せ金泥で彩色し、眉や口髭の墨の毛描きも弱弱しい印象を受ける。そんな中、金具を填めた目だけがわずかに生気を宿し、にぶい光をはなっている。

御花 立花財団