Twitter
Instagram
facebook
Twitter
Search:

肖像画に描かれた初代柳川藩主・立花宗茂の“もみあげ”

2025/1/8

新商品「宗茂の顔デイリーバッグ」はじめました。






あらわされているのは、柳川藩初代藩主・立花宗茂の“顔”です。
立花家史料館が所蔵する肖像画をもとにデザインされました。

立花家史料館所蔵「立花宗茂肖像画」

肖像画が描かれたのは、宗茂の13回忌にあたる承応3年(1654)。
礼服である黒い束帯をまとう壮年の宗茂が描かれています。

印象的な長めの“もみあげ”は、実際の宗茂に似せたのでしょうか?

「立花宗茂」が全国的に有名になるとともに、この肖像画のメディア露出も年々増えつつあります。
しかし、実は近年までの約300年間、この当館所蔵の宗茂肖像画は誰にも知られていませんでした。



宗茂の13回忌から30余年が過ぎた、貞享5年(1688)。
宗茂の孫にあたる3代藩主・鑑虎は、新たに理想化された顔立ちの宗茂を描いた肖像画を作らせました。

このときの経緯については、20年前に立花家17代が語っていますので、是非ご一読ください。

立花家17代が語っているとおり、新しい肖像画は京都の大徳寺大慈院で大切に伝えられてきました。
廃棄予定だった元の肖像画は、ひっそりと柳川の立花家に伝来していたようですが、その存在は忘れ去られていました。


時はめぐり昭和62年(1987)、立花家の蔵(福岡県柳川市)で行われた本格的な学術調査で、元の肖像画は傷んだ状態で発見されます。
そして今から10年前、2015年「大関ヶ原展」での全国デビュー前に、補絹や剥落止めがほどこされ、大名の肖像画にふさわしい表具に改装されました。

10年前の修復の話

つまり、印象的な長めの“もみあげ”が描かれた当館所蔵の宗茂肖像画は、はからずも封印されてきたのです。



修復された当館所蔵の宗茂肖像画を見た、立花家17代の兄弟も、

「大慈院さん御所蔵の肖像画は、お参りのときに見せていただいていたけれど、これは今はじめて知った。随分ふっくらしているね。」

「もみあげが長い人だね。俺なんてもみあげがないから。」

と、“もみあげ”に注目していました。



そして今、封印が解かれた印象的な長めの“もみあげ” がお洒落にデザインされ、スタイリッシュなデイリーバッグとなりました。


あなたの暮らしに、宗茂の“もみあげ” を‼️




オマケ:立花家18代目が語る「立花宗茂の肖像画」

【ココまで知ればサラに面白い】
普段の解説ではたどりつけない、ココまで知ればサラに面白くなるのにと学芸員が思うところまで、フカボリして熱弁します。
⇒これまでの話一覧   ⇒●ブログ目次●

▲ページの先頭へ

殿の帰還、そして旅立ち

2015/3/13

おなじみ「今日の宗茂くん」の元絵でもある立花家史料館所蔵の立花宗茂像は
立花家とも縁の深い大徳寺の152世蘭渓宗瑛が着賛し宗茂の十三回忌のために制作されたと考えられます。

このたび公益財団法人立花財団では、この立花宗茂像の修復を行いました。
修理を手がけてくださったのは、熊本の冨永米山堂さん。

20150313_03
修理の内容が報告書に詳しく記されています。


経年劣化していたところは、補絹や剥落止めされ
表具はふさわしいものに改装されました。

20150313_02

きれいになって、おかえりなさい。

さて帰ってきたばかりの殿ですが、その2日後には、また旅立っていきました。
3月28日から開催される「大 関ヶ原展」に展示されるためです。

おそらく三代藩主・立花鑑虎の時代に大徳寺から立花家に戻され
その後の長い間を、柳川で過ごした立花宗茂像。
初めてのお江戸です。

修復後初のお披露目となる今回の展示。
近郊の方は、ぜひお出かけください。

なお当館所蔵の立花宗茂像が展示されるのは
東京会場(江戸東京博物館)と福岡会場(福岡市博物館)の2会場です。
九州近郊の方は、8月7日の福岡会場の開会をお楽しみに。

▲ページの先頭へ